息子を亡くしたあとは、ふつうなら嘆き悲しむ日がもっとずっと続くものでしょうが、私は少し違いました。
育てるのが難しい子をけんめいに育ててきたつもりだったので、悲しいのはたしかなのです。でも、自分のほんとうの感覚がつかめないまま、過ごしていたように思います。
別ブログには、毎日のようにしんどい気持ちを綴っていました。ただ、ブログに書くだけでは心が静まることはありませんでした。
亡くなってしばらくしてから、猛烈な勢いで家の中を片付けはじめました。
「○○くんの物の片付けなんて、まだ早いのでは」、家族や友人からはこう言われました。私も逆の立場なら、そう言ったかもしれません。
でも、黙々と手を動かして片付ける作業に、私はとても救われていました。
いっぽうで、片付けたことで見たくなかった事実も見えてきました。
自分が片付けが苦手だったから片付けられなかった。なのに、それを、重い自閉症の息子のせいにしていたことに気付かされたのです。
でも、気付いてよかったと思います。きっかけはたしかに重苦しいことでしたが、家が片付いて暮らしやすくなりました。
それに、やめずに他の場所の片付けを続けていくうちに、様々な効果を実感することになりました。
「どんな自分も認めて前向きに生きていこう」、最終的にはこう思えるようになりました。片付けを続けていなければ、ここまで思わなかったはずです。いつまでも自分を責めていたと。
これでいい。そう思えたとき、目の前が開けていくように感じました。あのときの感覚だけは、今も忘れられません。
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