母と私の関係。「ウチ、断捨離しました!」をみてあらためて考えた

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昔のことばかり話すシニアを疎ましく思ったこともあるのですが、自分がそうなった今は気持ちがわかるようになりました。

この記事は過去にアップしたものに加筆して更新します。現在の母はこの頃とは違いますが、私の今の思いを残しておきたいです。


再放送された「ウチ、”断捨離”しました!」を視聴して


再放送された「ウチ、”断捨離”しました!(3)」をみました。印象に残ったのは、「隠れモノメタボな家 隠されていたのは母娘の確執」という38歳の子育てママのお話。

1グリーン かえで イメージ


一見スッキリしているそのお家には、どうしても片付けられない納戸があります。その納戸が、母娘の確執の元となった物でゴチャゴチャになったまま…というところから話が展開していきます。

「いちばん認めてほしい人に認めてもらえない」

「期待したような褒め方では褒めてもらえない」

娘さんはこの思いに苦しめられてきました。でも、断捨離を進めるうちにお母さんの本当の愛情に気付き、執着していたモノの多くを処分できたという結末にいたります。



期待に応えられなかった自分。

だからこそ違う道で活躍しようとがんばった自分。

結局は挫折してしまった自分。

こういう自分をも、彼女は許せるようになりました。この番組が終わってすぐ、私は母との関係を思いました。



無口で厳しかった母と、モノも心も片付けられなかった私


母の手作り シートカバー

このシートクッションは、9年前、79歳だった母が50歳の私のために作ってくれたものです。少し前に私が、「年々お尻の肉だけは痩せて、座っていると痛い」と話していたのを覚えていて、作ってくれたのでした。

これを渡されたのは、息子の四十九日法要が終わり、食事会を終えたあとです。

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老いた親に心配をかけていることが申し訳なくて、なかなか袋から出せずにいたのを、ようやく出してきました。



母はひとことで言うと、無口で厳しい人でした。幼い頃から感情の起伏が激しかった私に、”反抗”を許しませんでした。よく手もあげられました。

はむかうなら理由を述べよ、なぜそうしたいのか考えよと言い、きちんと説明できるまで許してくれません。

 
私はこの厳しい母に認めてもらいたくて勉強を頑張ってきたのですが、良い成績をとっても褒めてもらうことはありませんでした。

部屋が汚くて、しょっちゅう「机の上を片付けなさい」と言われるばかりでした。

2014年にはこんな記事も書いています。

片付けの出来る子どもへ◆NHK - 「きわめびと」を見て。2014/12/06


通知表


そんな厳しい母でしたが、私には、一浪しても大学に進学することを許してくれ、おけいこ事もずっとさせてくれました。会社を辞めるときも反対せず、嫁入り道具は相手にあわせ無理をして揃えてくれました。

嫁ぐときお免状とともに渡されたのが、私の通知表の束でした。小学校から高校までのぶんを、すべて取っておいてくれました。

厳しい母ではあったけれど私ががんばった証をずっと残しておいてくれた。そのことが、「ウチ、断捨離しました!」のなかのお母さんの様子と被りました。



私は彼女のように努力はしていませんし、母もこのお母さんのような教育者ではありません。でも、見ていると胸がいっぱいになったのです。

番組では、まさに、実家を訪ねた娘さんが自分の通知表や描いた絵をお母さんから見せてもらうシーンがありました。



母の断捨離


今年米寿を迎えた母は、要支援2。ひとりで暮らしています。昔お針子をしていたためか、今もミシンに向かうことがあります。

ミシンの前にいる背中、裁ちばさみを握る手、玉止めのとき一文字に結ぶ口元。思い浮かべると鼻の奥がツンとします。

実家の衣桁に折り紙の千羽鶴

古い箪笥の引き出しや押入れの中のケースには、もう使い切れるはずもない布や端切れが、満タンの状態で入れられています。

去年それらをいっしょに整理したとき言われた言葉が、今も忘れられません。

「この布は捨てられないわ。迷惑かけてすまないけど、私が死んでから処分してくれる?」



おわりに


母から言われない限り、もう片付けの話をするのはやめています。危なくない程度に片付いていれば、じゅうぶんだと思っているからです。

私は片付けを続けるけれど、母には、ゆっくり穏やかな気持ちで暮らして欲しいです。

週末は実家へ行きます。わが家のことはひとまず置いておき、母の話をゆっくり聞いてきます。

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*2018年7月3日更新、2022年10月13日加筆更新

3/29書籍発売。人生後半を身軽に暮らしていきたいという人に向けて書きました!年齢を重ねていても片付けが苦手でも、変えていくことができます。30代や60代の人からも「わかりやすかった」という感想をいただいています。手にとっていただけると嬉しいです。
記事:今の暮らしを変えて、人生後半を身軽に楽しく生きる

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原田さよ

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ものを減らしてゆったり暮らせるようになりました。自分に使える時間が増えたことが一番嬉しいです。少ない服で楽しむための工夫も綴っています。
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