23時、3時過ぎ、5時、6時半、義母が起きてトイレへ行った時間です。
3時過ぎのときは、ひとりごとを言いながら廊下を歩いていました。あれは何回聞いてもびっくりする声で、ちょっと心臓がドキドキします。
でも、朝起きてきたときは、たいていいつも通りの義母になっています。
はじめのうちは私もこういうことが辛くて(まず、眠いし)悩みましたが、だんだん平気になりました。

(義母は玄関を入ってすぐの和室で寝ています。動きやすいよう少し室内をリフォームしました)
なぜ、平気になってきたか。「そのつど対応できる」という自信がついたというのもあります。
でもそれより大きかったのが、相談していいと思える人が周りにできたことでした。
私は、人に相談するというのがとても苦手でした。でもこれができるようになってから、だいぶ変わりました。
夫や娘や妹、介護経験の豊富な友人たち。
福祉課の人、ケアマネージャーさん、義母のかかりつけ医、介護施設のスタッフさん。
わからないことや迷っていることを、具体的に細かに相談してきました。妙な思い込みやこだわりを捨てながら。

(
現在、古いアルバムの整理をしています。これは息子が7ヶ月の頃。本人が遊んで破ってしまいました。不細工なパジャマは手作りしたもの)
介護を含めた家族への支援は、身内だけでやろうとしても限界があります。これは私が、重度の障害児を育ててきたなかで思い知ったことでした。
「息子は大丈夫。障害があっても私がちゃんと育てる」
私はそう決めつけ、なかなか息子の障害を受け入れることができませんでした。表では理解できたふりをしていましたが、実際はなかなか。
でも、鬱症状が出ていることに気付かないまま子育てや家事をしていることをドクターから指摘され、自分が間違っていたことに気付きました。
このとき息子が3歳半~4歳、私は30歳前後の頃でした。
そこから自分の治療をしつつ家族や周りの人の助けを借り、時には入院もしつつですが、息子を育ててきました。
周りの方々の助けがなければ、今の自分はなかったと思います。

行き詰まる前に外部の力を借りに行く。
本人を優先させなければと思わなくてもいいです。支える側がどうすべきかを先に考えてもいい。
私はこれらのハードルを越えられなかったから、病気になりました。
義母のことではそうならないよう、先回り先回りを心がけ、在宅中心で支援できるシステムを作りたいと動いてきました。
息子にも夫にも娘にも申し訳なかったけれど、あの時の経験はいきています。
親の介護で潰れないために。情報の集め方をまとめてみた障害のあるお子さんや介護が必要かもしれないと感じるご両親がいるのに、なかなか踏み出せない人が今の時代でもいらっしゃると思います。
勇気もいるし、本人も嫌がるかもしれませんね。でも、外部へ助けを求めてみてください。
ギリギリになって身動きが取れなくなってしまった私のようにならないためにも。
費用の面なども遠慮なく相談されるといいと思います。プライバシーは守られます。
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