妹と私とのあいだにあった、見えない溝
先日の通院で、偶然、妹と会いました。「おねえちゃん!」と、いつものように低く静かな声でこう呼びかけられて。
会うのはお正月以来です。まさかこんなところで会うとは思っておらず、びっくりしました。
あれから数日たって、私の中にずっとあった妹への遠慮や恐怖心のようなものの正体がわかりました。57歳になってようやくです。
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*フリー画像その日の私は膠原病内科と整形外科で受診、その合間に検査というスケジュールでクタクタでした。いつもなら車で行くのが、手術後だったのでまだ電車とバスでしたし。
朝から行って夕方にやっと終わり、さあバスの時間までどうしましょう…とぼんやり外を眺めていたとき、声をかけてきたのが妹でした。
妹はすぐ、「送っていくよー」と言ってくれました。
わだかまりが消えた瞬間
妹との関係
もともと私たち姉妹は、頻繁に会うような付き合いかたをしてきませんでした。
仲が悪かったわけではありません。むしろお互いを認めあい、子供のころから喧嘩をすることもなくここまできました。性格が違うので、ぶつかる要素もありませんでした。
重い自閉症だった息子に、妹は独身の頃からよくしてくれていて、ずっと感謝してきました。
私が逆の立場なら怖がってしないような世話もしてくれたので、尊敬していたほどです。
ぶっきらぼうな面がある妹ですが、子供好きで、ボランティア活動にも学生のころから熱心に取り組んでいました。だからこそ、私の息子のように扱い方の難しい子とも関われたのだと思います。
変化
ただ、そんな私たちの関係もだんだん変わってきました。年を重ね子供たちが大きくなるにつれ、自然と。
必要なこと、たとえば実家の母のことなどについては連絡しあっていますが、昔はしていた何気ない話は、もうわざわざLINEを使ってまでしなくなりました。
なにより、結婚以来ずっと仕事中心できた妹と私とでは、あまりにも生きている世界が違いすぎました。
わだかまりの正体
いえ、私の方が勝手にそう感じて、距離を置くようになっていたのかもしれません。
「仕事がいちばん」といつも言う妹。結婚後もずっと家族に助けられながらその仕事を続け、子供も育て、家も買い、順風満帆。
私はそんな妹のことを、知らず知らずのうちに羨ましく思うようになっていました。
この件は、先に別ブログの方で短い記事をアップしています。よかったらご覧ください。
もちろん妹のキャリアは、本人の覚悟と努力があってこそ得られたものです。でも私にはそんな妹の生き方が眩しかったです。
「おねえちゃん、私は専業主婦じゃダメなんよ」
「専業主婦がダメってことではなく」
こんなエピソードも入れた記事をアップしました。長文ですがよかったら読んでみてください。
専業主婦じゃダメか。ずっと専業主婦の私が、やめたことと支えにしていること
さらに年齢を重ねて、今
このように距離を置くようになっていた関係が、先日の偶然の出会いで、一気にもとに戻った感じです。姉妹ならではのことでしょうか。
妹の車でわが家まで送ってもらう間に、いろいろなことを話すことができました。お互いの家の中で起こっていた細かなこと。
マスクのまま窓を開けて換気しつつという状況だったし、わずかな時間でしたが、それは濃くて意味のあるものになりました。
終わりに
大きな総合病院の玄関先でばったり。ふだんなら妹は職場のリハビリ病院のほうにいたはずが、たまたま用があってこちらの病院へ来ていたとのこと。それも数年ぶりに。
こんな偶然があったのは、何かに導かれてのことではないかと思うほどでした。
そして数日たって、私が妹に対して漠然と抱いていた思いに気付いたのでした。それは、わだかまりやら愛情やらがごちゃ混ぜになった思いでした。
身近な人にこそ素直に接するようにしよう。
あらためて、そんなことを思っている朝です。
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